ジェシ・デイビスの世界

 訳あって、ブルースロックのようなものを聴いています。
 今更、僕が言う事ではないですが、ブルースは非常に様式的なものが多くて、5枚くらい続けて聴くと、一つの形式しかないのではないかと、錯覚してしまいそうになります。でも、このように形式的なものが今も形を変えながら残っているかというと、ブルースという存在が自由度の高い普遍的な音楽ジャンルとして、色々な人の概知の音として存在するから、今もブルースロックという様式的なものが無くてもブルースは存在すると思うのです。つまり、10数年前にルーツなどと言ったりして、ブルースが自分のルーツのように言う、(実際は70sロックを聴いて概知にしていただけ)純粋なブルースを追い求めたり、勝手な意味付けをしなくても、しっかりポピュラーミュージックを聴いていたら刷り込みをうけているのかもなと思ったのです。聴いているうちに「もう、70sブルースロック聴かなくてもいいかな?」と、レコードとCDの整理をしていたら、ジェシデイビスのCDがあったので、久しぶりに聴きました。

ジェシ・デイヴィスの世界

ジェシ・デイヴィスの世界

 マリア・マルダーのミッドナイトオアシスの様に、多数ゲストが売りのアルバムでレオン・ラッセル グラムパーソンズ エリック・クラプトン ジョン・サイモン等が参加した豪華アルバムですが、ジェシのギターが、概知のブルースとは、少し違う様な響きがして、退屈で飛ばし聴きをしていた、今日のブルースロック大会ですが、このアルバムを通して聴いてしまいました。きっと彼の概知のブルースは、僕等が思うよな音ではなかったのでしょう。ザ・バンドのリヴォン・ヘルムとも活動していたこともあり、そう言えば、ロビー・ロバートソンのギターとも似ている様な似ていない様な感じがします。彼らのスワンプとは言い切れない、モダンな感覚はどこから来るのでしょう。またの機会に考えてみたいと思います。最後に、クレイジーラブという、ヴァンモリソンの曲が入っていますが、このジェシのバージョンすごくいいんだな、これだけでも買う価値あり、原曲よりも?いいかも。ちなみに、細野晴臣 久保田真琴のHarry & Macでも、この曲取り上げられていますが、どう考えてもヴァンのカバーというより、ジェシのこのバージョンをカバーしてますね。Road to Louisiana