10年前の出来事 ロッククラシックス

 仕事から帰ったら、急にトッド・ラングレンが聴きたくなり、 "Faithful"を聴きました。

Faithful

Faithful

1976年のアルバムですが、10年前の出来事、つまり1966年あたりの音楽のシーンを切り取った コンセプトアルバムですが、1976年に、10年前の音楽シーンを振り返るなんて結構勇気がいったと思います。1976のアメリカの音楽シーンというと、ディスコとかAORとかの時代でしょうか?ブリティッシュだと、パンクへの始動期と言う感じです。ここで、自分の出身 Nazz に立ち返りガレージロックを聴かせれば、確かに先見の明があったと言われるところでしょうが、ブリティッシュインベンションの申し子的発想で、このアルバムを作っています。僕はこの人、結構歌ものの人で、良くいわれる総合コンポーザー(一人ロック)というより、ローラ・ニーロみたいな、唄う人、自分の歌いたい曲を作る人という感じがしています、だから好きなのかもしれません。(ポール・マッカートニーもそうだな)
 しかし、2005年の今、10年前のロックシーンを、つまり1995年を今再現するというコンセプトは、かなり寒いですね。ロックの元禄時代の1970年代のなかばだったから出来たのでしょう。一人アナログ宅録のストロベリー・フィールズ・フォレバーがまぶしいです。でも、僕は10数年前にこのアルバム聴いたのですが、1967も1976も追体験出来ずに、ちょっと気持ち悪かったのを思い出します。
 でも、このアルバム小品的イメージだったですけど、結構フルボディで、僕的にはB面が結構好きです。"Cliche'"なんて名曲ですし、ちょっとリズムが違う様な気がしますけど、"Boogies"はトッド流グラムロックでしょう。この人、派手なお化粧してステージに上がるので、ある意味、グラムロックに分類しても良いかも。100年後には、歌がキモいボウイよりも、グラムロックの代表になっていたりして。(無いか)
しかし、はまぞうさん、この写し方じゃなんか白紙みたいですよ。