水平志向の月 テレビジョン / マーキー・ムーン

マーキー・ムーン
マーキー・ムーン
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テレビジョン
イーストウエスト・ジャパン (1998/11/26)
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今日は、家の前の国道の夜の交通量が何故か少なく、静かです。それに、最近のムカつきの最大の原因であるカラオケスナックも、殆ど休止状態なので、それも静かで良かったので、静かな時に何故か聞きたくなる、テレヴィジョンのマーキー・ムーンです。水平思考の月と言う意味のこのアルバム、タイトル曲の歌詞は死者が蘇りもう一度墓場に戻るという話を一人称語るという設定です。水平思考とは、ドツボにハマってしまいそうな時、可能性には、限界があって、それしか無いという場合に、でもそれは打開策にはならないと言う時に、水平思考になることによって打開策を見いだす。という発想方法です。何度も聞いているといろんな意味で深いアルバムですが、このアルバムで何が好きかというとやはりそのサウンドが好きですね。端正なのに脆さは無く強靭さを備えた音が存在を主張します。ニューヨークのロックの系譜に必ず入れたくなります。
 これから天気も悪く、スカッとしないでしょうから、これから、湿っているようで湿っていない、軟弱なようで軟弱でない、ニューヨークロックの系譜について考えてみようかなと思いました。

 最近の、ナショナルな言説は、多分に垂直的思考で紋切り型で金太郎あめ以上に均一化していると思います。だって、次に言う事が、すぐに想像できてしまうからね。田村隆一が、詩のなかで、

おれは垂直的人間

おれは水平的人間にとどまるわけにはいかない

と、書いています。が、それは、戦争の事を忘れる事は出来ないという決意と、言葉によって生きるなら、発想による転向は簡単には出来ないのだ、そんな事は志向していないのだという意味にとれます。(まだ、読解不足だろうけど)でも、そんな垂直的志向は彼らは持っていないだろうな。また、違う方向に行ってしまいました。明日からはまじめに音楽を聴きます。