スターウォーズ・エピソード 3 全部説明してくれて有り難う

crayola2005-07-23

 
 このブログでは、時事ネタを扱うつもりは全くないので、公開からだいぶ経ったこの映画スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐 について、書くのは、平気です。
 夕べになって子供達みんなとやっと見に行きましたが、田舎に住んでいると、得なこともあって、市内から外れた郊外の映画館だからなのか夜7時30分からの上映でしたが、客が10人くらいで、一番いい席のど真ん中で家の家族が陣取ってみる事ができました。
 映画については、いろんなところで書かれているでしょうから、特に詳しく書くつもりはありませんが、最後迄見終わって「ジョージ・ルーカスさん、全部説明してくれて有り難う、おかげででこれまでのエピソードをわざわざ見なおさなくて済むよ。この映画も2度と見ないかもね」と言うのが率直な感想でした。まあ、エピソード2「クローン戦争」も、似たような感想だったけど結局ビデオで見直したけどね。
 最後の方は、もう説明の嵐で、急旋回もいいところ、肝心のアナキンとオビワンの決闘のような重要なシーンも集中出来なかったし、もう少し丁寧に書き込まなくては、まるで時間が限定された昔の時代劇のような殺陣のようだった。まあ、そんなことを期待するような種類の映画では無いかもしれませんが、あまりに、アナキンの内面がわからないので、「なんだ、こいつは」と多くの方が思ったのでは、後の、エピソードに続く話に続ける為の説明は全部してくれているのに、(オビワンや、ヨーダの身の振り方まで)肝心の「どうしてダースベーダーになったのか?」ということについては、僕的には最後迄わからずじまい、なんであんなに簡単に皇帝になびくのか、フォースの暗黒面はどのように、魅力があり、深いのか?全くわかりませんでした。
 比べるのが、はたして適当かどうかわかりませんが、マーティン・スコセッシの映画に出ている、ロバート・デニーロのように、アナキン・スカイウォーカーが魅力的な主人公たりえたのか、非常に疑問です。デニーロの演じる主人公は、脳たりんなボクシング選手 レイジング・ブル 僻みっぽくてどうしようもない人物 ニューヨーク・ニューヨーク まじめだけど完全に感情移入は出来ない明らかな変人 タクシードライバー これらの映画を見た時に、僕は、一度目はどうしようもない主人公や変さが気になって、映画に集中できないほどでしたが、後でビデオで見直してみると、逆に魅力的に思えて、映画を見て良かったと思う事ができました。同じように、映画作家でもあるはずの、ジョージ・ルーカスが、アナキン・スカイウォーカーを描いていたのかどうかと思うと気になります。あえて言うなら、キャラクター設定だけしておいてそれ以上のことが出来なかったとも思えるのです。
 僕的には、このエピソード3は、オビワンとの対決と、アナキンの転向を中心にして精密に書き、悲しみと怒りのなかでダースベーダーになったと描いてほしかったな。いろんな説明ははっきり言って余分。好事家を喜ばせるだけの映画なら、くだらないアニメと同じだろ。
 いろいろ批判的に言ったけど。これで、小学一年生の頃から、リアルタイムで見てきたこの話が完結しました。ちょっぴり寂しいけど、エピソード4やエピソード5のような、SF映画の金字塔を、少年の頃に見る事が出来たのは幸運でした。ありがとう、この映画を作っていた人たちの全てに感謝。