10数年昔、下北沢に、デッド・ヘッズ御用達のTシャツやグッズを売っている、店がありました。その頃は、グレイトフル・デッドの魅力がわからなかったのと、少しだけ、モッズ的な部分があったので、相容れないものだと、決めつけていて、入った事すらありませんでした。90年頃に、小説アメリカン・サイコに出てきそうな、ニューヨークの女ヤッピーが、テレビのインタビューで、「また、グレイトフル・デッドが、ライブの観客動員数を更新しましたが、どう思いますか?」多分、そのインタビューアーも、「またかよバカバカしい」と思って、ニューヨークに行って、自分の気持ちを代弁してくれそうな人を見つけたのでしょうが、その女も「私が、そんなの聴く訳無いじゃん」みたいな言い方をしていました。
 そんな、先入観たっぷりの人も、デッドの正しい過ごし方の一つとして、残暑を乗り切る為の、お供にして頂いたらどうでしょう?僕も、暑い時に、デッドを聴いて、ハマったのです。ジェリー・ガルシアのギターは、キラキラした、星空のようでもあり、地球を横切る彗星や人工衛星のようです。デッド・ヘッズがどんな生活や夏の過ごし方をしているのか、想像することしかできませんが、草原の中で、葉っぱを吸いながら、地平をみているような、ヘミングウェイの休日のような過ごし方が出来そうです。
 このアルバム小品ですが、よく聴きます。肩の力抜けまくりな感じが好きなんだよね。

Wake of the Flood