春の雪

春の雪

 明日は、家族みんなで映画を見に行く予定です。何を見に行くかは決めたのですが、明日から先行上映しているハリー・ポッターは混みそうなのでもう少し後にします。
 映画の事は、明日にするとして、明日の映画館の上映スケジュールを見ていると、明日見に行く映画より、気になる映画がありました。前に、宇多田ヒカルの唄の事を書いたのですが、その唄が、主題歌になっている映画「春の雪」が上映されているようなので、見に行きたいのですが、子供達とは見れないし、相対的だけど、一人で見るのには1800円はやはり高いし、悩んでいます。妻夫木君は好きだけど、主演の女優さんはちょっと苦手な人だし、本当の主人公は親友なのだし、小説は3部作になっているのだけどその後の話の流れ、そして、この3部作の小説を完結させた後の三島由紀夫の事を知っているだけに、すこし、アンビバレントな感情がおこります。
 でも、この小説「春の雪」は、とても好きな小説でした。こういう小説を、10代の終わりや、20代の最初に読む事は、貴重な体験ではあります。
 三島の好きな小説は、僕的には デカダン仮面の告白」と 滅びの美学「春の雪」です。でも、かなり耽溺して読んでしまい、囚われそうにすらなったので、少しだけ怖くなり、22くらいの時に本を売ったので、三島の本は奇書と読んでも良いような「太陽と鉄」以外、家にはありません。(なんであるのかわからないけれど?)
 
 そんな、永遠の愛と悲劇な「春の雪」を考えていると、この曲を自然に選んでいました。この人達も別々ですが悲劇に、翻弄されたのでした。
 マービン・ゲイは実の兄弟に撃たれ、タミー・テレルは、病気で若い頃に亡くなりました。この、2人に滅びの美学はありませんが、素晴らしいソウルミュージックのデュエットの形は作ったのだと思います。この、2人のデュエット曲は、モータウンの精鋭達が気合いいれて作っていて曲の完成度も高く、ソウルファンにも人気の高いコンビでした。マービン・ゲイの事を書くと、アルバム単位じゃなくて、ヘタすると曲単位になりそうなのですが、やっぱり素晴らしいものは素晴らしい。
 ヒッキーの唄も素晴らしいですが、今日の気分は小説「春の雪」に、マービン・ゲイとタミー・テレルの Your Precious Love が合いそうです。