やっぱり好き大滝詠一 EACH TIME

 なんで、こんなに暑いの。なんと今日の気温は31℃夜も熱帯夜になっています。ジトジトして身体の調子も狂ってしまいそう。なので、なるべく涼しげな音楽ということで、大滝詠一です。本当は5月や初夏に聴くことにしていたアルバムですが、あまりに暑いので聴きました。
 僕は、思い出で音楽を聴けない人ですが、大滝だけは、すこし違って。淡いような、オブラートに包まれた高校生の頃を思い出します。
 僕は音楽が持つ、風俗的な、世相性には、全く興味が持てない冷めた人間ですが、大滝の音楽から受ける、さわやかな印象と、松本隆の都会的な歌詞には、高校生の僕はクラクラしてました。(その頃は、50年代からのロックや、フィルスペクターを下敷きにしている事に気付かなかった)
「薄く切っ〜たオレンジを アイスティーに浮かべて」「雨はこわれたピアノさ 心は乱れたメロディー」「眠るような陽を浴びて、君はブロンズ色」最初の導入部の歌詞だけでも、とても都会的だったので、すぐにでもあの場所から出て行きたかった田舎の高校生は、すぐにかぶれたのでした。
今、歌詞だけ、書くと少し恥ずかしい気がしないでもないけど、家にあるCDを聴いていると、そんなことはよそに大滝のボーカルに酔ってしまいます。実は、はっぴいえんどを聴き始めたのも、大滝がボーカルだったからでした。
 歌謡曲を聴かなくなった頃の少しだけ背伸びした感じを演出するのに格好だったのか、あの頃この県ではラジオや、レコード屋でも頻繁にかかっていてよく売れていました。高校の掃除の時間に気の効いた放送部がストリングスの、EACH TIMEをかけていて、好評だったので、1年間続きました。
 大滝の曲で何が好きかというのは、その時で結構変るので、あまり意味が無い気がしますが、今は、このアルバムの「ペパーミント・ブルー」本当に良い曲だな。大滝の場合、古き良きロックンロールという背景が透けて見えても、聴く事がとても楽しくて、素敵に酔えるので、そんな事は全く気にしないで聴けるところが良いよね。
EACH TIME