体内時計 寺島しのぶ

 せどりをしていると、普段は絶対に買わない本を、読んだり、買ったりする事が出来るので、止められない魅力があります。この本も、そうでした。加藤ローサの本と同じ高橋ヨーコさんの写真に惹かれて、買いました。
 寺島しのぶさんは、テレビでは時代劇に出てたりして、物腰が僕よりも年下の人には思えなく、きっと僕よりもお姉さんだと思っていましたが、僕より2才下でした。見たドラマの役柄は、好きなタイプの女の人ではなかったのですが、この本を読んで、好きになりました。男から見ると、本を読むだけで、「良い女だな」と思わせる魅力が溢れています。
 「自分をしっかり持っている」とか「好きな事をしているから」とかというありきたりな理由ではなくて。「自分を偽って嘘をついていないな」と思わせて、その、偽りの姿のなさが、颯爽としてカッコいいのです。
 でも、梨園から生まれた女の子として、屈折しないで、生きてこられたのは、やっぱり、環境つまり家族です。母親である富士純子や父親である尾上菊五郎が、見える見えないにかかわらず、しっかりと子供の事を見ていたのだなと感じました。家という、しがらみだけだとしのぶさんは、屈折するだけで終わったのではないでしょうか。

体内時計