結構ファンキーでプログレな、ジェイムス・テイラー

 しらふなので(珍しいとても)語り口を変えて。
人間というのは、恐ろしいもので、昨日一日ブログ書かなかっただけで、一昨日のブログがもの凄い隔たりがあるように思えたりする。はて、昨日は何をしていたのか?
 さて、今日のブログはジェイムス・テイラーである。いわゆるシンガーソングライターである。秋だからか夜も早くやってくるので、今日は何となくこういう音が聴きたかったのだ。
 でも、Singer Songwriterと書いて連想するのは、やはり、キャロルキングやローラ・ニーロだけどシンガーソングライターと書くと、イルカや荒井由美を連想する悲しい一日本人だが、現在のシンガーソングライターというと、マッキーの11pmとかに出ていた笑うツボ押しおじさんのような不気味な笑い顔を思い出して、もう死語かなこの言葉と考えてしまった。
 70年代に青春だった人は幸運で、ジェームステイラーが好きだったとかジャクソンブラウンの声が好きだというと、すっかり音楽通だけど、僕の過ごした80年代にこの人だとはっきり言えるようなシンガーソングライターはちょっと思い浮かばない、80年代の音楽でいうと高校生の頃シンプルマインズのジム・カーや、カーズのリック・オケイセックがお気に入りで70年代のシンガーソングライターなんてださいださいと思っていた僕が、ずっと苦手だった、この手のシンガーソングライターとして彼のアルバムを買ったのは何と27才くらいの頃、これで、洋楽通を自認していたなんてとても信じられないが、だからかとても新鮮だった。朴訥した感もある彼の歌声はいつかまた語るとしてサウンドとコード進行曲の構成はもっと語られても良い。みんな暖かい感じのアットホームな音楽をイメージするみたいだけど、僕はもっと突き詰めた理知的な何かを彼の唄から感じる。「僕は、音楽を唄うけれど、60年代のみんなみたいにソウルフルに唄わないんだ」と主張している気がするのだ。自分の歌声への律儀な忠実さがあって、トリップミュージックばかり聴いていたヒッピーどもに冷水を浴びせたのではないか?(飛躍し過ぎ)
 真夜中に聴くと彼の歌声への悲しいまでの忠実さに逆に恐くなったりするというホラーな体験もできる。僕にとっては不思議な彼のアルバム。どれもとても好きだけどね。結局この2枚を連続して2回聴いてしまった。夜寝れるのか心配。

スウィート・ベイビー・ジェイムス

マッド・スライド・スリム・アンド・ザ・ブルー・ホライズン