みんな大好き? モーズ・アリソン

Allison Wonderland: Anthology

 集会が、半日あったので、後は家でおとなしくしていたのですが、そんな日はCDを沢山聴きたくなります。日曜はジャズと決めている訳ではありませんが、そんなCDを選ぶ事が多いのも事実です、ただあくまで自分流なのでフリーだろうがマイナーだろうがおかまい無しです。
 今日は、久しぶりに、モーズ・アリソンです。
 朝聴く事が多いアーティストなのですが、こうやって夕方に聴いても最高の人です。多分思い込みでしょうが、ジャズファンの方々(少しだけ柔らかい表現にしてみました)からは、無視され続けているみたいですが、AORを聴く人や、ブリティッシュロックを良く聴く人の間では有名な、ジャズシンガー、ピアニストです。
 沢山のジャズアーティスト以外の人が彼の曲を取り上げるので、彼のレコードや新作はあまり発表されなくても印税は結構入って来るという現象すら起きていたみたい。
 ザ・フーの、爆裂ライブアルバム 「ライブ アット リーズ」の「ヤングマン・ブルース」は彼の曲ですが、「ライブ アット リーズ」発売後、印税を5000ドルの小切手でもらったのですが、その時の感想は「そんな大金みたこともなかったんだよ、なにかの間違いだと思った」というコメントが残されている程。
 彼のファンは多く、全てジャズ以外というのが、面白いのですが。イギリスではタウンゼント以外に、ヴァン・モリソンコステロヤードバーズ、ブライアン・オーガー、ジョージ・ファイム(彼は唄い方も弟子みたいだね)はてまた、クラッシュ?もカバーしているそう。

 僕は、ピーター・バラカンさんのラジオ番組で教えてもらったのですが、この、軽味というか、小気味良いブルース解釈というのがとても好きになり、ほとんど輸入盤のベストしか無い状態でしたが、若い頃に買って聴いた記憶があります。なので、モーズ・アリソンとも15年以上の付き合い。とても、白人ぽくというか、朗々と歌い上げるブルースではなく、簡素にブルースを唄うのですが、形をまねるのではなく、自分の歌声で表現出来る事で、モーズ・アリソン流の、ブルースを歌うので、不思議にはまると、この解釈がカッコ良く思えます。ピート・タウンゼント少年もそう思ったようで、「アルバムカバーみて叫んだよ。こいつホワイトかよ!本物だぜ。クールでリラックスして、本物のファンキー野郎だ、ヒップなホワイトヒーロだってね。」と、インタビューに答えています。(なんか、喋り方がスゴく歪曲されてるような気はするけど)
 彼のヒップで、クールなブルースを聴くと、かるみとおかしみ の 俳人 小林一茶を思い浮かべます。
 「かたつぶり そろそろ登れ 富士の山」てな感じかな。
  でも、ヴァンモリソンのザ・ゼムもカバーした ブルースの超有名曲 Baby, Please Don't Go キマリまくり、鼻血が出そうになる。このバージョンが僕は一番好き。このボーカルのリバーブの掛け方、絶妙過ぎ。これだけで昇天。