知っている人は知っているギタリストプチ特集。4 ブルース・コバーン

 ブルース・コバーンの静かさと動きを持ったギターを聴いていると、カリブーの群れが疾走するアラスカの大地の上を旋回する鳥の事を思います。ブルース・コバーンのギターには、イヌイットが何千年もかけて住んできた大地から、時々現われる精霊が、我々に自然を知らしめるように。我々の身体の奥底にある記憶、美しく苛烈で、厳しくて優しい自然という時間を超えて持続する記憶を僕たちに思い出させてくれる力があるようです。
 
 フォーキーであったり、ジャズであったり、ロックであったり、様々な音色や、テクニックで、技巧的なのだけど、それを感じさせない曲の構成や、彼の唄にいつも感心します。作曲家としても素晴らしく。ジャンル分けが全くの無意味。
彼の音楽は、ブルース・コバーンの音楽としか言いようがありません。
時々、カナダからはその人の音楽としか言いようの無い人が出てきますね。思いつくだけでも、ブルース・コバーンニール・ヤングジョニ・ミッチェル。そうそう、ザ・バンドもほぼカナダ人で構成されていますよね。

 70sの彼のアルバムには名盤が多いのですが、今日は最近のCDから、

 聴き易いのだけど全然軽い感じはしないアルバムです。

ブレックファスト・イン・ニュー・オリンズ ディナー・イン・ティンバクトゥ