Naked City 過剰消費の1990

 僕にとって、1990年代は過剰な情報と消費の年代で、1990年にこのアルバムを買った事は象徴的でもありました。
 この、アルバムを聴く前と聴いた後の世界への価値観が違うように思えたのは、このアルバムの過剰と、音楽の剽窃と、サウンドカットアップ。そしてこの頃から顕著になった、マイナーなものも無理矢理に引きずり出されるアングラポップな雰囲気が、90年代という世紀末への扉のように見えたからかもしれません。
 ただ、このなんか先鋭ニューヨークジャズなのに、音楽のヒントにしたのは日活活劇や日本映画的だったりしたのは、その頃昔の日本映画にハマっていたので、嬉しかったりしたのでした。ジョン・ゾーンは最近は、自らのユダヤ人としてのルーツに入っているみたいですが、また高円寺とかに住んで、日本人と組んで欲しいとか、オーネットコールマンへのオマージュ的な作品を作って欲しいと思うのは僕だけ?
 ロマンポランスキーの映画も好きですが、収録されているチャイナ・タウンも良いです。
 ビル・フリゼールのギターがモノクロ写真のよう。
 ちなみに、ジャケの自殺したばかりの男を写した写真は、暗黒写真家Weegeeのもの。
 そして、内ジャケのおどろおどろしい絵は丸尾末廣のものです。 

 今聴くと、聴けてしまう。(つまりそんなにあの当時のような衝撃を受けない)というところは、やはり隔世の念を抱いてしまいますが、2nd アルバムは、きっついので今でも封印しているからそれはそれでということで。

 さて、このプログレシリーズ、年代を遡り音楽ジャンルも超えると言うのがテーマだったのですが、80sどうしようと悩んでいます。
 うーん
 
Naked City