トッドとスティービー 1

 迷走気味のこの企画ですが、迷走度はウチの会社の経営者よりはマシという事で、許して下さい。
 そんな事はどうでも良いですが、
 沢山ある70sのアルバムの中で、プログレって思えるアルバムが今日は2枚も見つかりました、しかも、共通点もあるので今日と明日はこれがネタ。
 

 持っているのはライノの再発CDですが、レコードなら、みぞが擦切れるか、穴が開いただろうと思える程聴いたアルバムです。日本の長年の洋楽ファンならきっと知っているような超有名盤なので、詳しい解説はしませんが、CD2枚組レコードなら4枚組のこのアルバムに一度でも飽きた事が無いと言いきれる程の完成されたアルバムです。でも、何処か完璧な感じがしないアルバムでもあります。
 それはきっとトッドが独りで作ったとされるAB面が、デモの発展形がレコードになったという印象がぬぐい去れないということに起因するのではないかと思うのです。そしてその事が、CD面も一発セッションみたいな形で緻密に作らなかったという感じに聴こえるのです。
 そういった歴史背景や事実をことさら深くしない性格なので、つまびらかにしたく無いのですがきっとAB面もメンバーを集めて作りたかったのか、それともその逆でCD面も自分の一人宅録をしたかったのか、疑問ではあるのです。

  トッドは独りでこんな素晴らしいポップアルバムを作ってみせたのですが、トッドの本心は「どうして僕はもうちょっと早くつまり60sに世に出れなかったのだろう、どうして、大好きなブリティッシュ・インヴェイジョンやブリル・ビルディングのソングライター的音楽を作ることしか出来ないんだろう」という恨みが成功とは裏腹にこめられていると感じるのは僕だけ?だけど、そんなトッドが大好きで仕方が無い僕たちがいるのです。ある意味、洋楽に熱狂してやってしまったGSや、みんなでクラッシュの真似をした和製パンクや、洋楽の飽くなき剽窃の追求にも思える、サザンが代表する歌謡曲(J-POP)を日常目にしている、僕たちに共通している、コンプレックスとは名付けたくない憧れへの追求へのがこのアルバムにはある気がするのです。

 僕的にこのアルバムを聴いてから以後、憧れを持ったロックの歴史や(簡単にいうとビートルズ的)なアルバムを聴くと、評価点が上がる現象があったのは事実。そんな意味で、温故知新で何が悪いという開き直りが、十分プログレです。(迷走!迷走!)



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