恐怖のファウスト

 前衛芸術というのは、いつまでも同じスタイルで、書く、演奏する、もしくは描くという行為をしても、いつまでもアバンギャルドでいられるのには多分秘密などなく、無から有への裂け目を作ろうとする行為なのかもしれません。全ての芸術に共通な、美や、ノスタルジックな概念をプリミティブに破壊するその行為は、実は理知的な人間や計算でなければ出来ないもの。
 この、アルバムにもそんなアバンギャルドプログレが恐怖と共にパッケージされていて、僕をいつでも異次元に連れ去ってしまいます。

ファースト・アルバム(紙ジャケット仕様)