つかず離れずの YES

 shiroppさんが、ジョン・アンダーソンのコンサートレビューを書いているので少しクロスレビューを書いてみます。
 僕には、悪癖があって、昔好きだったアーティストを「もう聴かなくても良いや」と、全く聴かなくなったり、売ったりして忘れてしまって後で思い出してしまったという思いをするという癖があるのですが、YESなんかはその典型で、中学生の頃買ったロンリーハートというアルバムをヘビーローテーションしたくせに、昔、レコードを水で洗うと綺麗になる、ノイズが少なくなるという友人の言葉を信じて別に傷ついても良いやとロンリーハートを実験台にしたり、結構好きだったサードアルバムをヤフオクで売ったり、「こわれもの」は人にあげたりして結局手もとに残っているのはこのアルバムだけなんですが、このバンドのジャケだけじゃなくてサウンドのSFな感じとエコな感じが好きで、夏の夜とかに聴いたりすると盛り上がるので、良く聴きます。
 良く知らない僕なんかが、書いてもしかたないので、詳しく書きませんが、プログレって演奏がスゴいとか、コンセプトアルバム的というより、レコード芸術として良く出来ているなという作品がマストアイテムとして残っているような気がしてしかたがありません。この、アルバムも長い3曲で構成されていますが、それぞれの超絶テクだけでなくオーバーダビングをうまく使って、変拍子サウンドを替え奇跡的とも言えるサウンドと世界を作っています。
 曲がこんなに長くてオーケストレーションが大げさに思われがちなのですが、このバンドが僕的にはプログレ3大バンドの中で一番ロックな感じがします。それは、多分突き放す様な芸術性に走るのでなく、どこかポップな感じを残しているからかもしれません。

危機