ヴィレッジ・ヴァンガード のジョン・コルトレーン 1

 
昨日は、NHKFMで生誕80年記念ということでジョン・コルトレーンの特集でした。
世界の快適音楽セレクションが無かったので、かわりと言った感じで聴いたのですが、NHKFMの特集にありがちな、識者が何人か出て意味の無い事適当に喋るのでとりあえずムカつくという番組構成じゃなく、ジョンコルトレーンのサックスを堪能出来る番組だったので、この手の番組としては珍しく最後迄聴きました。
ジョン・コルトレーンのアルバムでどれが好きかなんて、選べるわけないので書けませんが。


 ジョン・コルトレーンヴィレッジ・ヴァンガードは、通常盤以外に運の良い事に1961年の11月2日のライブを録音した入手困難なCD2枚組を持っていて、その求道的で、真摯な演奏に胸を打たれてずっと愛聴してきました。

 チェイン・ザ・トレインはモダンジャズの奇跡みたいな曲なので、今更僕が書く程の事はないのですが、その音圧に圧倒されるけれど、あえてピアノレスでフリージャズなフォーマットを挑戦したというスゴい演奏だけど、どこか未完成な感じがするのは、ゴンチチチチ松村さんが「ジョンコルトーレンを聴くと山道を思い出します」と僕もいつも思っていた感想を述べた様に、頂上をいつも目指していたという、ある意味、強迫観念的宿命の塊ではなかったのかと思われる、彼の悲しさと、孤独さを感じます。



そんな、孤独な感じの写真です。結局これがやりたかったのかと言われそうですが、サファリで見たライオンがスゴく雰囲気があったので、車のガラス越しに撮りました。


後半のジャイアント・ステップ聴き比べは面白かったです。ジョン・コルトレーンのバージョンが完成じゃないんだよという解釈で、ピアノやギターというコード楽器で、バップの究極の形なゴード進行のめまぐるしさをそれぞれアレンジしていて新しい発見でした。
 スタンダードをこねくり回すというジャズのスタイルはそんなに好きでは無いのですが、こういう名曲を認知させるというやり方は良いかもです。

でも、番組としては結局、フリージャズ時代のジョン・コルトレーンは割愛されました。

放送コードにでも引っかかるんでしょうか?




アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード