バド・パウエルの素敵な音色
驚いたことに、今日もジャズです。
当然ビル・エバンスよりも、バド・パウエルは昔に知っていてそして僕にはとっても馴染みのあるアーティストです。なぜかというと、ジャズという音楽を知ったのは20歳くらいの頃のオーネット・コールマンからで、それは僕にとっては幸せだったということは前にも書いたと思うのですが、それと同時に、ジャズは100枚聴いて少しだけわかるみたいなことを、ジャズ喫茶だったか、サプリメントと称してLSD売ってるようなクラブだったか忘れましたが、「そうなん?じゃあ」と聴こうと思ったのですが、当然そんなお金も、ジャズを聴かせてくれる彼女もおらず、今ならさっさと諦めちゃうんでしょうが、近くの世田谷区の図書館はCDを何千枚も貸し出ししていて、洋楽ロックや邦楽よりも、何故かジャズが充実していて、色々と聴くことができたことを思い出して、100枚くらいモダンジャズを半年くらいかけて聴いたことがあります。
まあ、その頃は馬鹿なので「わかったじゃん、ジャズなんて軽いぜ」という感じで、すっかりいっぱしになって、ズート・シムズは「ズート・シムズはずーっと沈む」とか、アート・ペッパーは「アーと林家ペーとパー子」とか言って、小馬鹿にしてやっぱりレア・グルーブ的なものやフリージャズだけ喜んでいたのですが、図書館のCDの中でこのバド・パウエルとエリック・ドルフィーだけは特別に思えました。
バドは、とてもスイングしているのに、何故か伝統的なピアノの音がすると言うこと、ピアノのハーモニーというか、ピアノが持つ音色(おんしょく)をとても大事にしていると言う感じがして、ブラックミュージックの一環と言うよりは、ジャズの進歩つまり、フォローワーを多く生み出したと言う意味でオルガナイザーという位置づけを感じます。
だけど、古びない音楽がここにはあります。
UN POCO LOCO が、20才の頃から好き。名曲です。